小さい花 10月 園長先生から  「収穫の秋を迎えて」

 9月も下旬を迎え、あちこちで本格的な秋の到来に向けて準備が進められています。農家や果樹園では稲や果物の収穫があるでしょう。豊かな実りを得て大きな喜びがありますように…。収穫の秋、実りの秋、スポーツの秋、読書の秋…、秋は体を使ったり、頭を使ったり、何をするにしても充実した豊かな時をもたらす良い季節です。
 しかし、今年は大変暑い夏が終わったかと思えば、早くも何度も台風が日本を襲いました。大きな被害も各地で出ています。涼しくはなりましたが、秋雨前線と台風の影響で大雨が日本の全域で観測されています。これは特に農家の方々にとっては悩ましい現状です。被災された方々にたくさんの助けがありますように。
 テレジア幼稚園では2学期を迎え、10月1日の運動会に向けて子どもたちは毎日元気に準備を進めています。入場や退場の練習、駆けっこ、綱引き、踊りなど、熱心に練習しています。こうした練習を眺めていると、毎日少しずつ上手になります。毎日の積み重ねの大切さが伝わります。目標があることで、子どもたちもやる気満々です。今年の夏はリオデジャネイロでオリンピックが開催されましたので、そういった影響もあるかと思います。
 小さな子どもの場合、成長していく変化を捉えることは他の年代の子どもに比べると捉えやすいでしょう。保護者の方にも先生方にも子どもたちが目に見えて成長していく姿は一番大きな喜びではないかと思います。子どもたち自身にとってもそれは大きな喜びで、幼稚園の時代は子どもたち自身たくさんの達成感を味わい、その喜びをまたバネにして様々なことに勇気を持って挑戦していきます。その姿を温かく見守り、一緒に喜ぶことが出来ればいいですね。
 子どもたちの内には自らを成長へと大きく駆り立てる力が働いています。好奇心や、何かを達成した時の喜びに満ちた達成感。きっと早く大人になりたいと願っているでしょう。そこには競争心もあります。悔し涙を流す姿も時々見られます。失敗し、挫折感を味わうこともしばしばです。私たちに必要なことは子どもたちを信じ、あたたかく見守り、子どもたちに寄り添って共にあることです。子どもが自分の持てる能力を自ら開花させることが出来るように上手にサポートする必要があるでしょう。